さて、トライアンフが満を持して出したローダーであるタイガーは、F19インチキャストホイールという、V-StromやF650GSのような構成なんですが、特徴はやはり三気筒。よく言われる2気筒のトルク感と4気筒のスムーズさを持つと言われる三気筒675エンジンを800にボアアップしてツーリングの余裕を持たせたモデルです。その実力やいかに...
ザックリ纏めると、
- 二気筒のトルク感と四気筒のスムーズさ
三気筒自体に乗ったことがなかったので、裏返せば四気筒みたく回らず二気筒ほどトルキーじゃないんじゃないかと思ってたんですが、タイガー800に関してはそれは全く当てはまりません。アイドリングでのギクシャク感の無さはまさに四発の如くスムーズで、2000-6000rpmまでは等間隔爆発パラツインもかくやというトルク感。それ以上も回るんでしょうが公道ではちょっと回せません。つまりまあツーリングなら2-3000回ってれば十分動くという低回転でのパワーから、回すとガツンと吹き飛びそうなパワーが出て、かつもっと回る(たぶん)という感じです。これは面白い。
そして、社長の談ですが、タイガーに関しては後述する大容量のジェネレータが良い案配に抵抗になってこの独特のパワー感になっているそうです。 - 特徴的なエンジン
スムーズなエンジンにありがちなのは、モーターのように精密だがどうも面白みにかけるというもの。ところがこの三気筒は、2気筒ほどではないにせよ爆発感があり、かといって二気筒ほどゴリゴリしておらずという絶妙さ。体の下で何かが爆発して回ってる感覚があるのはいいですね。シフトのタッチもガッチリだけど重いという感じではなく、国産ほどヤワすぎるというほどでもない絶妙さです。 - しっかりした足回り
セッティングがリアのプリロード(ダイアル)しかないものの、倒立フォークが付いており、一応オフタイヤがあるF19ではありますが、作りはもはや完全にオンロードと言ってしまっていいでしょう。当然ながらオフタイヤを付ければダートでのグリップは変わるので一般公道で遭遇するオフを通過するには問題ないようです。なお純正タイヤのスコーピオントレイルはオンでのグリップは全く不満ありませんでした。F650GSのオン走行性能と比較するには余りにも失礼すぎるレベル、どっちかというとTDMですねこれ。 - オプション多才+本気の電装
Touratechフルオプション展開があります。そしてユリシーズのように、500W越えのジェネレータがついており、電熱補助灯なんでもござれ。当然純正もいろいろあります。あとはキーシリンダー横にヘラーソケットがあったりと細かい工夫もあります。そしてメーターがギアポジションインジケータ、瞬間燃費計やらなんかいろいろついてます。 - コンパクトだが迫力がある車体
もうこれは好みの問題なんですが、Vほど細すぎず4発ほど太すぎないパラツイン的な寸法です。TDMと比べるとちょっと太く感じるようなレベル。まあ三発なんで。 - 想像以上の取り回しのよさ
ラージホイーラーで腐ってもローダー系高身長モデルでクラスで重量的にもっとも不利であろう三気筒となると辟易しそうなものですが、コーナリングでFが立ちすぎる感じは全くありません。かといってタイヤが細いからといってヘナヘナする感じもないのでF17インチモデルと遜色ないコーナリングが出来ます。重心も結構低いうえになんせ足つきがイイ(アエラローダウンリンク入りだが無くてもよさそう)ので気楽に乗れます。 - 明るすぎるヘッドライト
珍しくH4の二灯です。勿論上下動がある乗り物にHID入れるのはオススメしませんが、HIDx2の走行灯にすることができます。補助灯までいれたらどうなることやら。 - そこそこのタンク容量
19Lなんで20km/lでも380kmはいけます。 - 割とシンプル
配線とか全体的な作り、そして駆動系とかはゴッツイ普通ですが、外車なんで量販店のサポートは期待しないようにしたほうがいいですね...車重も装備210kgなんで下手な600より軽いです。 - 割安なお値段
ABS付き(しか今年はないですが)で120、いろいろ足して乗り出し13-40といったところでしょう。
- 燃費
15-20とあまりパッとしません。もっとも800ccということを考えるとそんなもんだとも言えますが、もう一声欲しい気持ちもあります。 - 足回りが若干堅い
オンロードを高速で攻めるには良さそうな案配ではあるんですが、肝心の荒れた道などではセッティングをもっとヤワくしたくなりそうです。リアプリロード全抜きクラスで遊び増やしてどれだけユルくなるかですね。ダンピング自体は悪くなさそうでしたが。 - ケツがいたそう
通常シートだったんですが、若干堅そうなのが気になります。もっとも形状はしっくりはします。
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